あいさつ

園長あいさつ

子どもの家は、1968年に地域の母親グループの強い要望により生まれ、それから40年もの間、地域に根ざしたキリスト教主義自由保育に携わってまいりました。子どもたちの成長にとって何よりも重要なのは、幼児期にしか味わうことのできない「遊び」を十分に経験することではないでしょうか。色々なふれ合いや様々な体験を通して、自分で考え、仲間と協力し、遊びを広げる。この「創造力」こそ、これからの時代に求められています。マスプロ型の保育ではなく、あえて子どもたち一人ひとりのふれ合いを大切にして個性をのばす。そういう「自由保育」を私たちは目指しています。

「自由保育」は、いわゆる「自由放任」ではありません。生活のルールや約束事も大切にします。ただ、それを押し付けではなく、「自分たちのルール」として受けとめられるように自立を支援します。昨今は「心の教育」が声高に叫ばれていますが、私たちは1968年の創設以来、「心を育む」保育にこだわり続けてきました。これは、キリスト教主義保育の目指すところでもあるからです。健やかなからだと共に、子どもたちが、感謝の出来る、思いやりと優しさを自然に身につけて、のびのびと成長できることを心より願っています。

また、毎日幼稚園に通うには、まだ少し早い幼い子どもたちにも、だんだん親から離れて自立できるようになってもらいたい。どなたでもそう願っているのではないでしょうか。この幼い時期だからこそ、子どもたちの豊かな成長の芽生えを大切にしたい。このような声を受けて、当園に「めばえ組」を設置し、明るい教室と安全で衛生的な環境の下、経験と実績のある2名ずつの担任教諭の指導で各クラスの保育を行っています。週に2日、そして1年間の多彩な保育と集団生活を通して、子どもたちは「つよく、やさしく、のびのびと」成長しています。今までの経験や実績を活かしながら、人間味ある保育、少数だからこそできる自由保育を、これからも行ってまいります。

日本キリスト教団 仙川教会 子どもの家 園長
                    大串肇

園長プロフィール:東京生まれ、東京育ち。慶応義塾大学法学部政治学科を卒業した後、牧師になるために東京神学大学に編入学し、同大学院博士課程前期(修士)を卒業しました。卒業後、新潟・東中通教会の伝道師として赴任しました。その後、日本キリスト教協議会(NCC)とドイツ・福音主義(プロテスタント)教会(EKD)の奨学金制度による留学生として、ドイツのボン大学に留学しました。帰国後、仙川教会の主任牧師として牧会伝道に従事しつつ、また、仙川教会付属の子どもの家の園長として今日に至るまで 30 年以上、キリスト教主義による幼児保育に携わってきました。また、ルーテル学院大学・日本ルーテル神学校の現職の教授でもあります(専攻:旧約聖書神学)。その他、明治学院大学、国際基督教大学(ICU)、旧立教女学院短期大学の大学生に、非常勤講師としてキリスト教入門や聖書の概説の講義を長らく行ってきました。博士(神学)。著書・(英語、ドイツ語)訳書等多数。現在、学校法人恵泉女学園評議員を務めています。

TOP